台北 おすすめ レストラン 杭州料理
天香樓 亜都麗緻大飯
今回はタクシークイーンおすすめの店第1弾として、台北で頂ける杭州料理をご紹介致します。
こちらは杭州天香樓の正統派料理を伝承した中華の最高峰とも言われる「香港天香樓」創立者を顧問として招いた、伝統的杭州料理の作り方に準じた天香樓 台北。
日本で杭州料理をメインとするお店がないことからあまり馴染みがないかと思いますが、本格的杭州料理は、素材を生かした上品な味で日本人やご年配の方でも美味しく頂けるお料理です。
◾️店内
2月4日、春節 大晦日の開店直後の様子です。お店の入口は鮮やかな提灯で彩られ、3、4人のご家族でいらしている方が多く見受けられました。
高級感ある店内ですが、比較的カジュアルな服装で来店されている方も多いので、本場の杭州料理を頂けるこちらを観光ルートに加えてみると旅がグレードアップすると思います。サービスも行き届き、食べきれない分はスープでも持ち帰り用にしてくれます。
◾️料理
コース料理の中から代表的メニューや珍しい食材を使ったお料理をご紹介致します。
杭州龍井白蝦仁: 川エビの龍井茶葉炒め
Stir Fried River Shrimps with “Long-Ching” Tea Leaves
ぷりっとした海老を茶葉と塩味でバランスよく上品に仕上げたお料理。シンプルだからこそ料理人の腕が光る一品でした。
杭州宋嫂魚米羹: 杭州名物 魚のとろみスープ
Madame Sung Fish Soup
こちらのお料理はどれを頂いても本当に美味しいですね。見た目にも美しく、旨味を凝縮したような深い味わい。とろっとしたスープは口当たりもよく、この一品だけでも満足してしまう美味しさです。
800年の歴史あるこのスープのストーリーをご紹介。
時は南宋の時代。南宋の都「杭州」に、北宋の首都出身の宋五嫂という料理が得意な女性が移り住んで来ました。ある日南宋の皇帝が西湖で龍舟遊びをしていた折に宋五嫂が作るスープを飲む機会がありました。皇帝はその味を大変気に入り、噂は広がり大評判となりました。宋五嫂はその後お店を出し、連日の大盛況。この事から杭州の名物料理となったこのスープに宋五嫂の名が使われたという事です。諸説ありますが、歴史ドラマでもこのお話は放送されているようです。
西湖醋溜魚: 西湖風蒸し草魚の黒酢ソースがけ
Poached Grass Carp with Black Vinegar Sauce
West-Lake
こちらは西湖の名物料理の1つとなっているお料理。「草魚」というよく使われる川魚が使われています。こちらのお店で頂くものは臭みは無く、ふんわりとした白身の魚に程よい黒酢の酸味ほんのり効いた味付けとなっています。洋風に例えるとバルサミコ酢のお料理のように酸味と甘みが絶妙です。
掌上鮮鮑煨花膠
Braised Goose Webs, Fish Maw and Abalone
右手に鮑。左手の青梗菜:チンゲンサイの下にみえる食材。こちらは今回初めて頂いたの食材。「花膠」Fa Gauと呼ばれる魚の浮き袋です。アワビ、フカヒレ、ナマコに並ぶ中国四大海味1つとなる高級食材。一口食べてすぐ分かる、コラーゲン宝庫な食感です。魚でありながら弾力のあるゼリー質の「花膠」には、上品ながらしっかりとした旨味が染み込んでいます。
精緻時令水果盤: フルーツ盛り合わせ
Seasonal Fresh Fruit Platter
右側の緑色のフルーツは「蜜棗」:ミーツァオという和名ではインドナツメというフルーツです。最近は日本への輸出も始まったようですね。春節の時期に食べられる果物で、青リンゴのように見えますが、食感はシャリっとした梨のよう。甘さは梨よりも控えめであっさりしています。
桔香酒釀甜湯圓: ごま白玉入り甘酒汁
Sweet Sesame Rice Ball Soup with Osmanthus and Fermented Rice
デザートも甘すぎず、上品で、ほんのり甘酒のような体に優しい美味しさです。白く丸いつるりとしたものはごま団子。さすが名店の味という美味しさと風味が口一杯に広がります。
◾営業時間
ランチ11:30~14:30 (ラストオーダー 14:00)
ディナー17:30~22:00 (ラストオーダー 21:30)
年中無休
◾️場所
台北市民権東路二段41号 亜都麗緻大飯店 B1F
最寄駅: MRT中山國小駅 出口4 から徒歩3分
◾️URL
http://mtaipei.landishotelsresorts.com/dining-detail.php?id=1
◾️予約方法
EZTABLE
こちらのレストラン名の欄に
天香樓 と漢字で入力すれば予約画面に進みます。
あとは日にちと時間を選び、電話番号の国を選んで連絡先を入力し、手続きをしていけば大丈夫です。
または、天香樓 台北 トリップアドバイザー で検索後、上記と同じサイトに繋がる日本語入力画面がありますので、そちらからの入力も可能です。
http://partner.eztable.com/tripadvisor.php?id=227&locale=ja_JP
杭州について
上海から高速鉄道で50分に位置する浙江省の省都。
歴史上で杭州(こうしゅう:hángzhō)が都となったのは
五代の呉越時代: 893〜978年
南宋時代 :1127〜1280年
の2回あり、現在は中国六大古都の1つとされています。
9世紀から詩人や芸術家を魅了し続けてきた西湖などがある、水墨画のような風光明媚な土地です。
▪︎アクセス
日本からは、成田⇄杭州で全日空:ANAが直行便を運航しています。往路3時間50分、復路2時間55分。
▪︎食文化
浙江地域の歴史につながる、「逸話がある料理」が多いことでも有名です。
銭塘江流域の湖水に産する淡水魚・エビ・水鳥、東シナ海で獲れる魚介類や内陸の丘陵地帯の野草や野菜が豊富。
南宋の都であった時期には華北(中国北部地域)から多くの料理人が移転して、その料理法の数々を持ち込んだことから、この土地の素材を華北の調理法で作った料理もあります。
浙江料理
伝統的な味の杭州料理専門店は都内にもありませんので、杭州、寧波、紹興の3地方の特徴を合わせ持つ東京 神保町の歴史的な浙江料理のお店をご紹介致します。
浙江料理は研究された調理法により、盛り付けは鮮やか、歯ごたえはやわらかく、味付けは塩味でさっぱりとしているのが特徴です。
「漢陽楼」
創業年: 明治44年(1911)中華民国(台湾)誕生の年
創業者: 浙江省 寧波の華僑の顧雲生さん
場所: 東京都千代田区神田小川町3-14-2 漢陽ビル
店内入口に飾られる古い写真の中にあるお店の看板には「民国元年春」の文字が記されています。
神保町は世界的古書の街やカレーの聖地。として現在は有名ですが、明治時代から昭和にかけ日本に留学や亡命した中国近代史のキーパーソンである
・初代中華民国(台湾)初代臨時大総統の「孫文」:広東省出身
・初代中華民国(台湾)総統の「蒋介石」=「蔣中正」
:浙江省出身
などの交流場所であった「中華留日基督教青年会館」や多い時に1万人近い留学生も暮らしていたことからチャイナタウンとして栄えていた歴史があります。
孫文のほか、「漢陽楼」の来店者には中華人民共和国(中国)首相となり、日中国交正常化に尽力した周恩来や現東北大学医学部に留学をした文学者の「魯迅」がいることでも有名です。
さて今回は、「台北で頂ける杭州料理」としてご紹介させて頂きましたが、天香樓 台北は優しく、穏やかな雰囲気の中で料理を味わえるお店ですので、台北旅行で是非押さえておきたいお店の1つです。
それでは次回は、台北の圓山大飯店: グランド ホテルの「圓苑」というレストランをご紹介致します。
こちらも美味しいものを食べ尽くすタクシークイーンおすすめの店ですのでお楽しみに。